シンガポール旅行

30年前の東京は、こんな感じだったのかもしれない

8〜11日までシンガポールに行ってきた。初の“無職”での旅行だ。

シンガポールを選んだ理由は2つある。

1つは「マリーナ・ベイ・サンズ」とナイトサファリを見学すること。
もう1つは、国際競争力世界2位(2011年世界経済フォーラムの研究報告書)という「勢い」を感じたかったからだ。一党独裁や罰金・死刑制度など様々な問題はあれど、競争力があるとはどういうことかを実感してみたかったからだ。

以下に、シンガポールの基本情報と行ったところ、そして「勢い」「混成」「寒い」という3つのキーワードで感想を述べたい。


基本情報

人口:約508万人(2012年1月現在)
面積:約710km2(淡路島とほぼ同じ)
言語:基本は英語。他に公用語はマレー語、中国語、タミール
宗教:仏教(42.5%)、イスラム教(14.9%)、キリスト教(14.6%)、ヒンドゥー教(4%)など
通貨:シンガポールドル(S$=約68円)(2012年9月現在)


行ったところ

マーライオンパーク
さすが世界3大がっかり観光地w。しかもまだ工事中だった(8月末工事終了予定)。工事労働者はインドやバングラディッシュ系の人が多かった。昼食は手づかみで食べ、食後は水で手洗い。

ラッフルズ卿上陸地点
シンガポールをイギリス植民地として開発したスタンフォードラッフルズ卿の像。大蛇を首に巻かせてくれるおじいさんがスタンバイ。チップはS$5とのこと。日本の大学生っぽい男性が奇声をあげていた。

・スリマリアマン寺院
シンガポール最古といわれるヒンドゥー教寺院。チャイナタウンの中で異彩を放つ。境内に入る際、靴を脱がないと入口のおじいさんに激しく怒られる。盗まれないよう持って入ることもダメのようだ。「夢をかなえるゾウ」を思い出す。ちなみに太った女性が美人とされるようで、テレビドラマでも太っている女性が多く出演していた。

・佛牙寺
チャイナタウンの中心部にある巨大な仏教寺院。派手でデコデコしている印象。鎌倉時代のようなワビサビが個人的に好き。

ウェットマーケット
床が濡れているマーケット。魚介類、肉、果物、野菜などの生鮮食品を売っているため、床がいつも濡れているという意味。ここは特に好き!魚のにおいはかなりひどかったが、食材は安いし現地の人も多く、活気があった。食は文化なり。

・DFS
免税店。入店するとほぼ必ず香水で鼻がもげる。そして冷房ガンガン。

ナイトサファリ
バクの目の前での葉っぱもぐもぐ、インドサイの泥浴、そしてインドオオカミの遠吠えが印象的。トラムに乗りながら全長3.2kmをまわる。日本語トラムも予約できる。まさに森の中。ここでバスから降ろされたら困るなぁという立地。トライバル・ショーなる男子校の学園祭のジャングルファイアーを悪ノリした激しいショーはびっくり。アニマル・ショーは案内人の女性の英語が早口な以外はおもしろい!観客ともかなり絡む展開も多く、眠れなかったw。次は群馬のナイトサファリにも行ってみよう。入場料S$32。直行シャトルバスあり(片道S$4.5)。

マリーナ・ベイ・サンズ
2010年6月にグランドオープンした大型複合施設。カジノあり。ソフトバンクSMAPのCMが有名。宿泊者しか歩けない場所やプールがある。埋め立て地につくっただけあって、かなりでかい。地上200mのサンズ・スカイパークから見るとマーライオンがより寂しく見えるw。未だ建設ラッシュの様子もよく見え、いつ何が立つんだろうと想像がふくらむ。海上に設けられたサッカーグラウンドも見える。S$20(宿泊者は無料)

・アジア文明博物館
アジアの文化遺産を紹介することを目的とした博物館。バラエティは豊かで広い。ただ、やはり文化はまだ浅い印象。これといったものがない。今は経済優先なのだろう。現地の小中学生がメモを取りながらまわっている姿が目立った。月曜日はなぜか13時開館。S$5。金曜19〜21時は無料。シンガポール国籍を持つ者も無料。

オーチャードロード
伊勢丹高島屋ユニクロ大戸屋、元気寿司、五右衛門・・・と日本企業も多く出店。中でも日曜日の伊勢丹の地下(食料品売場)はすごかった。試食販売が20〜30ヵ所で繰り広げられ、食べられないものはないんじゃないかと。日本でも売っている商品も多いが、一世代前の商品が売れ筋の印象。従業員は店外で休憩をするようで、だれでも座れるイスが大量にある。室内室外構わずそこかしこに座れる箇所があり、男女問わず腰掛けている。バス乗り場や電車にも座れる場所が多い。


※機内で観た映画
・「臨場」
刑法39条(心神喪失者の不処罰等)が題材。殺人や流血も多く、ドラマより重い。

・「テルマエロマエ
古代ローマ人が現代の日本にワープして、浴場づくりをしていく物語。阿部さんおもしろい。

・「SPEC天」
静と動、お笑いとシリアスが入り交じっている。独特の世界。


勢い
オーチャードロードでの買い物、マリーナ・ベイ・サンズ付近での建設ラッシュで特に感じた。私は高度経済成長期の日本を知らないが、みんなが平等にある程度豊かになっていく感覚とは、こういうものなのだろうか。そこかしこにブランド品、ブランドショップがある。普通の格好をした人がたくさん入っていく。駅のエスカレーターはとても早いw。電車内はサムソンのスマホipadが6割、会話(電話含む)が3割、新聞が1割。寝ている者はだれもいない。年配の方もスマホを操っていた。タクシーも安く(初乗りS$3〜)、順番待ちがひどい。

混成
4つの言語、大量の移民が入り乱れる。棲み分けがされていて、共存している。テレビでも4つの言語のすべてが流れている。その分独自の文化は育ちにくいのだろう。
風習も異なるため、薬物は即死刑といった厳罰でルールを定めているのだろう。それでもみなが働き、その結果豊かになっている様子は魅力的にうつる。

寒い
シンガポールでは冷房ガンガンがサービス。外で歩いて汗をかき、店の中でお腹を冷やしてトイレを3回行った。サービスとは何か、だれにとってのサービスなのか、を考えさせられた。サービスの押しつけはしたくない。


私は私で、今まで通り自分にできることを懸命にやり続けるのみだ。
シンガポールの勢いに、勝つ。